1.老人総合機能評価
定義:総合機能評価(CGA=Comprehensive Geriatric Assessment)とは、高齢者医療において患者の生活機能障害を的確に評価し、其の軽減と予防に重点をおく老年医学の新しい手法である。
今までは、疾患(Disease)に重点を置き、其の診断・治療を優先していたが、これからは、障害(disability)をも含んだ幅広い評価からティーム医療を行い、生活者としての患者様のQOL(生活の質)を高めて頂こうとするものである。身体的領域では、歩行能力などの日常活動動作(ADL)、歩行不能であれば車椅子使用などでの移動を評価、精神・心理的領域では、コミュニケーション、痴呆・うつ状態などのスクリーニング、社会的領域では、介護者の有無や住居環境、社会資源の活用などにいたる全てを評価して、適切な医療とケアによって自立支援をはかり、患者様や介護者のQOLを改善すると言うものである。疾患が障害を生じ、更に大きくは人生の終末期に絶望や喪失や疎外感に苛まれて、意欲の低下を来たして寝たきり状態となり、廃用性症候群を来してしまわれる事は、勿体ない事である。CGAは、各分野をチェックし、それを総合して、患者様にとって何が一番良いのかを考える材料を提供してくれるものと思われる。